映画学で大学院留学!

大学院留学するための毎日の記録

オンラインカンファレンスを大学院リサーチに生かす!

ここ最近は、ちょっと勉強もコースリサーチもスローペースなあまんだです。
焦っても仕方ないので、じっくり向き合って進めています(なんだかんだ仕事も忙しい…)。

そんな中、9月の頭に
FILM AUDIENCE MOVEMENTS AND MIGRATIONS: ACROSS BORDERS AND SCREENS
というオンラインカンファレンスに参加しました。
これは、イギリスのOxford Brookes Universityの映画学科主宰のカンファレンスで、タイトルの通りfilm studiesの中でもaudienceに焦点を当てています。

パネルやkeynoteでは、イギリスのみならずヨーロッパ各地を中心にプレゼンテーションが行われました。
例えば、ブルガリア、イタリア、そしてギリシャ。(ジンバブエやイランでの研究発表も!)

カンファレンスの内容は、今回は省略しますが、なぜ私が参加しようと思ったのかをお話ししたいと思います。

オンラインカンファレンスに参加した4つの理由

  1. 自分の研究したいテーマを考えるため
  2. 留学先の大学院、研究者を知るため
  3. 自分の研究分野の知識を深める
  4. 自分の英語力を確認する 

1. 自分の研究したいテーマを考えるため

すでにある程度研究したいテーマはあります。
でも、映画研究のなかでも興味があるテーマはたくさんあって、1つに絞り込むのはなかなか難しい…。なので、実際の研究者の発表を見て、もう少し具体的なイメージを持ちたいと思って参加しました。その結果、audienceというテーマに対して、さまざまな切り口・地域の研究発表を見て、「これは興味がある」「これはそこまで興味がないかも」ということがよりはっきりとしました。

もちろん、専門書や論文を読むことで研究テーマを絞り込むこともできるでしょう。とはいえ、学術機関に所属していなければ論文へのアクセスは限られます。専門書も高いし、デジタル版がなかったり。図書館で借りられる場合もありますが、蔵書が少なかったり、大学図書館の蔵書は持ち出せない場合もあります。

そう考えると、研究者が集まり、研究発表を見て、質疑応答もあるカンファレンスは、自分が特にどういう部分に興味があるのかを考えるのに参考になる場だと思います。しかも、今回のカンファレンスは無料で、録画も見れるので利益しかない!!

2. 留学先の大学院、研究者を知るため

カンファレンスのパネリストの情報は、事前に確認できます。今回は、すでに留学先候補に入れている大学院の研究者や教授がいたので、そのパネルセッションは必ず見たいと思っていました。(私が卒業した大学の方も!)

留学先の研究者がどんな研究をしていて、どんな人物なのかは、ウェブサイトで知ることも可能ですが、人柄を知ることができるのはカンファレンスならではです。実際、パネリストたちは親交があり仲の良さも伺えましたし、素の部分も垣間見れたように思うので、とてもよかったです。

また、興味のある研究をしていた研究者のSNSやウェブサイトを見てフォローしたり、必要があればメールをすることもできます。その際に、このカンファレンスでプレゼンを見たといえば、話のきっかけにもなりますし、相手へのアピールにもなります。(研究発表を見たと言って嫌な気分になる人っている!?)

3. 自分の研究分野の知識を深める

カンファレンスは、新しい情報を得るのにも適した場です。そこから、気になることを調べたりして深めていくことができます。

学部時代に、私は映画史やさまざまな研究方法(主に内容分析)について学びました。その後ジャンルなどのより細かなテーマについて学んだり、制作やマーケティングなどの実践を学んだりしていました。

あれだけたくさん書籍や論文を読んで学んだはずなのに、卒業後5年も経つとかなり忘れているものです。研究発表を通して、名前を聞いたことはあるけれど、実際にどんな内容だったかあまり覚えていないセオリーが出てきたり、自分にとって新しい情報や各地の現状を知ることができました。特に、コロナ禍の映画産業の状況に関する統計・リサーチは興味深いものでした。

最近は、カンファレンスで感じた知識不足(というか忘れてる)を補うため、学部時代に読んだ書籍を読み直したり、研究テーマの参考になりそうな書籍を読んだりしています。カンファレンスで得た"生きた情報"が、自分の中にしっかりと蓄積されているように思います。

4. 自分の英語力を確認する

最後はメインの目的ではなく、必然的にそうなっていたと言った方が適切かもしれません。

カンファレンスはイギリスの大学が主宰であり、オンラインで世界中から参加できることもあり、すべて英語で行われました。そのため、各国のアクセントのある英語を聞くことになります。アクセントは聞き慣れないと難しい部分もあります。だから、その練習としてもとても良い機会でした。

また、日本語ではわかる専門用語が、英語になるとわからなくなることもあります。単語そのものだけでなく、学術的・専門的な表現を学ぶのにも良かったです。

あとは、こういう場ではプレゼンの仕方やスライドの作り方なんかも参考になりますよね。(いくら最前で研究しているからといってスライドがわかりやすいわけではない…ということも)

 

今回は、オンラインカンファレンスに参加する理由をまとめてみました。今は、コロナの関係でカンファレンスのみならず、さまざまなイベントがオンラインで開催されているので、この機会を逃す手はありません。
参加費用は、今回のように無料のものもありますし、有料のものもあります。また、開催地域によっては、時差の関係上かなり大変だったり、全て参加することが難しいかもしれません。でも、まずは自分の興味がある分野でそういったイベントがないか調べてみるのをお勧めします。

今回のカンファレンスは、eventbriteで見つけました。他にもイベントサイトはあるので、いろいろな方法で調べる必要があるかもしれません。
個人でウェブサイトやSNSをやっている研究者だと、「このカンファレンスに参加します」などと書いている場合もあります。なので、興味があるコースや大学院に在籍する研究者からカンファレンスを探すのも手かもしれません。